この記事はこんな方にオススメ!
・ドラムの教則本が多すぎて、何を参考にすればいいのかわからない…
・基礎練習のバリエーションが欲しい
・ドラムフレーズの引き出しを増やしたい

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ジョージ・ローレンス・ストーン著
初版:1935年


今回はドラムの教則本、「Stick Control For The Snare Drummer」を紹介させていただきます。

【1】概要

デイブ・ブルーベック・カルテットへの参加で知られるジョー・モレロ、ジャズのみならず近代ドラムパフォーマンスに多大な影響を与えたジーン・クルーパなど、数々の伝説的ミュージシャンが師事したドラム奏者、ジョージ・ローレンス・ストーンが執筆した教則本です。

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日本での知名度は今ひとつのようですが、アメリカ・ヨーロッパでは必修とも言えるほどの存在とのこと。

ドラムを始めたての初心者からベテランまで末長く使える逸品です。

タイトルの通り、スネアドラム(またはトレーニングパッド)での演奏を想定した教則本で、シングルストロークをはじめとしたルーディメンツの例がこれでもかと記載されています。

最初はシンプルなシングルストロークから、そこから徐々にトリプレットロール奇数連符など複雑なものに移行していきます。
演奏する手順もRLで記述されている親切設計です。

【2】フレーズの例

シングルストローク

右スタート
左スタート
パラディドル

ルーディメンツ基本中の基本であるシングルストローク。
このようにどのフレーズも右手発進、左手発進の両方が記載されています。

フラム

右スタート
左スタート

装飾音符であるフラムを用いたトレーニング。
フラム部分はFで表記されており、普通のFは装飾部分(小さい音符)を左手、○で囲まれているFは右手で叩きます。

連符

5連符
6連符
7連符

6連符などの、連符を用いたトレーニング。
普段あまり使わない5連符、7連符のフレーズもあり、それらに慣れる良い機会にもなるでしょう。

【3】練習方法

まずメトロノームは必須です。なんとなくの感覚ではなく、きっちり測られたテンポの中で練習しましょう。そして自分が確実に演奏できるスピードで行います。

無闇に早いテンポでやろうとすると、結局誤魔化しでやった気になるだけで身に付きません。
確実に出来るテンポでやり切ってから、徐々にテンポを上げていきましょう。

そして1フレーズにつき20回リピートこれはテキストにも表記されています。
そこそこの回数なので、気を抜くと今何回目かわからなくなることも。集中して行いましょう。

【4】メリット・注意点

メリット

・譜面以外、余計な情報やテキストはほとんど無し。無駄のない構成のため練習に集中できる。
・普段あまり使わないフレーズ(特に奇数連符系)も履修可能。

注意点

・残念ながら参考音源などは無し。
・For The Snare Drummerのタイトル通り、あくまでスネアやパッドでの練習を想定したものなので、ドラムセットに応用するには工夫が必要。

【5】最後に

以上、ドラム教則本「Stick Control For The Snare Drummer」を紹介させていただきました。

世の中には無数の教則本やトレーニング動画が存在しています。
選択肢が多いのは喜ばしいのですが、右も左も分からない初心者にとっては何を参考にしたら良いのかわからなくなってしまっているのも事実。

練習方法を模索する方々に、この記事が一助になれば幸いです。

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