この記事はこんな方におすすめ!
・よく「ベースは大事!」と聞くけど、具体的にどう大事?
・「ベースなんて無くても大して変わんないでしょ」と言われて悔しいベーシスト

楽曲を構成する上で欠かせない存在のベース
しかし、世間ではこのような声も多く聞かれます…

・地味だし、何をやってるのか正直よくわからない
・他のパートに比べ聴こえづらいし、存在感が薄い
・無くても問題なさそう。必要?

恥ずかしながら私自身も、バンドを組み音楽に触れるまではベースの存在そのものを知りませんでした。
一見目立たない、しかし無くてはならない存在であるベースについて解説します。

※今回は楽曲構成要素としてのベース解説が主になります。

【1】ベースの定義

まず一言にベースと言っても何を指すのか?ここでは大きく二つに分けて定義したいと思います。

1.楽曲の低音部
2.低音部を担当するベース楽器

1.楽曲の低音部

基本的に音楽はさまざまな音域が組み合わさっており、ベースは低音部を担当します。
ベース部分とも呼称します。

「この曲はベースが効いてる」「ベース部分が物足りなくて迫力が無い」なんて会話、皆さんもしたことがないでしょうか?

2.低音部を担当するベース楽器

上記の低音部を演奏、表現する楽器もベースと呼称します。
さまざまな種類があるので、後の項で解説します。

【2】ベースの役割

続いてベースが担う役割、特徴について。
さまざまな性質を併せ持っているので、一つずつ解説していきます。

1.リズム、ハーモニーの兼任
2.曲への安定感
3.音の隙間をフォロー

1.リズム、ハーモニーの兼任

音楽は「メロディ」 「ハーモニー」 「リズム」という三つの要素で構成されています。
ベースはその内「ハーモニー」「リズム」二つを担っており、曲の「ノリ」を生み出す非常に重要なポジションと言えます。

ベースのノリ一つで曲の雰囲気がガラリと変わってしまうほど。
達者なベーシスト(欲を言えばドラムも)が居るバンドは非常に聴き応えがありますよね。

私はドラムを演奏しますが、腕利きのベーシストと組んだ時はよくしごかれます笑
ドラマー以上にリズムの流れを読んでいるんですね。

参考記事
音楽の構成要素「メロディ」「ハーモニー」「リズム」を簡単に解説

2.曲への安定感

低音部の有無で楽曲の持つ安定感は大きく変わります。
ベースが文字通り「基部」となり、曲のボトムを支えているのです。

曲の構成にもよりますが、大抵はベースが無いと「スカスカ」「寂しい」といった印象を受けてしまいます。
参考音源を聴いて比較してみましょう。

・ベース無し

曲として成立してはいるものの、やはり物足りない印象。
不安定な足場に立っているような雰囲気で、心なしか各パートも寂しく聴こえます。

・ベースあり

ぐっと安定感が増しました。ベースが追加されたことにより、空間が満たされたような感じがします。
他のパートもより安定して聴こえ、接着剤のような役割も担っているのがわかります。

3.音の隙間をフォロー

上記二つで示した通り、ベースは「リズム&ハーモニー兼任」「曲に安定感を与える」ので、楽曲に対する大きな割合を占めています。
他のコード楽器の要素が薄くても、ベースのルート音が鳴っていれば十分聴ける…なんてことも。
ベースボーカルとドラムのみ、なんてバンドも多く存在するほどです。

味噌汁に例えると、豆腐や油揚げがボーカル、ギターだとしたら、ベースは風味を醸す出汁、味噌といったところでしょうか。
出汁が無くとも食べられないことはないですが、味気ないものになってしまいます。

【3】ベースを担当する楽器

1.エレキベースギター

ベースと聞いて真っ先に思い浮かぶのがエレキベースではないでしょうか。数多くの音楽に使用されており、特にロックバンドで存在感を示します。
アンプに繋げて音量を増幅し、時にはエフェクターで音色を変えたりします。

四本弦のものが主流ですが、ジャンルによっては五本以上の多弦ベースを使用するプレイヤーも存在します。

2.ウッドベース

コントラバスとも。
人の身長くらいの高さがあり、地面に立てて演奏します。
主にジャズやクラシックで使用され、ヴァイオリンのようにを使った奏法もあります。
エレキベースに比べ、アコースティックな楽曲で多く使われます。

こちらも四本弦のものが主流です。

3.シンセベース

上記の弦を使ったものと違い、シンセサイザーなどの鍵盤楽器で演奏するベース。
もしくはそれらをソフトで打ち込み音源として使用します。

音色を自由に設定できるためジャンルは選びませんが、テクノやEDMなどのクラブミュージックで多用されます。

4.その他

ベース担当が居ない場合、他の楽器でベース部分を演奏する場合もあります。
代表的な例はピアノで、左手でベースラインを、右手でコードやメロディを演奏、といった形です。ボーカルとピアノ伴奏のデュオなんかでよく見る形態ですね。

他にもエフェクターを駆使してギターで代用、なんてやり方もあるようですが、レアケースのようです。

【4】最後に

以上、簡単ですがベースの必要性と役割について述べさせていただきました

・ベースとは大きく分けて「楽曲の低音部」「ベース楽器」を意味する
・サウンドに安定感を与えるなど、複数の役割を担っている
・ベースを担当する楽器はバラエティに富み、ジャンルによって使い分けられる

影が薄いと思われがちだが、あると無いでは大違い。失った時にその価値がわかるニクいヤツ。
文字通り曲の基盤を支える、縁の下の力持ちなのです。
この記事を通し、ベースの重要性を少しでもご理解いただけたら幸いです。

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