この記事はこんな方におすすめ!
・ドラム打ち込みは全くの初めて
・打ち込みの引き出しを増やしたい!
・パターンは知っているけど、どう使い分けたら良い?
楽曲を形成する上で欠かせない存在のドラム。
曲の性質・ジャンルによって様々なパターンが存在します。
しかし、全ての人がドラムに馴染みがあるわけではありません。
「知っているパターンが少ないので曲が単調になってしまう」
「ある程度把握しているものの使い所がわからない」…
今回はそんな悩みをお持ちの方に、特によく使われる・有用なドラムパターンを8個ご紹介します。
【1】8(エイト)ビート

4分の4拍子の曲において、8分音符を基調としたパターン。
文字で表すと「ドッタン ドドタン」といった感じです。
最も基本的なビートの一つで、みなさんも聞き覚えがあると思います。
ポップス・ロック等限らずあらゆるジャンルで使用されています。
ある意味万能なため、困ったときにとりあえず8ビートにしておけば大体の場合それっぽくなります。
・リライト/ASIAN KUNG-FU GENERATION
・リンダリンダ/THE BLUE HEARTS
・Don’t look back in anger/OASIS
このパターンを使っている曲は数えきれないほどありますが、あえて例をあげるとこれらの楽曲でしょうか。
ロック、バラードなど幅広く対応できる優れものです。
【2】16(シックスティーン)ビート

4分の4拍子の曲において、16分音符を基調としたパターン。
文字で表すと「ツクツクタクツク ツクツクタクツク」でしょうか。
こちらもよく使われるビートですが、ご覧の通り8ビートよりも譜割が細かいため、よりグルーヴ感の求められるファンク・ソウルなどでよく使用されます。
・That’s the way/K.C.&the sunshine band
・プラスティック・ラブ/竹内まりや
・ SPARKLE/山下達郎
またロックバンドでも使用するアーティストは多く存在し、凛として時雨などは高速テンポの16ビートで疾走感を演出しています。
【3】シェイクビート

8ビートのリズムを基本に、16分音符の裏拍にもスネアドラムを入れているパターン。
「ズッチッタッチタ チタチッタッチタ」といった感じです。
8ビートと16ビートの中間のようなノリであり、こちらも多くの曲で使用されています。
特にスロー~ミドルテンポの楽曲に使われることが多く、ハネ感、おしゃれ感を演出したいときに有用です。
16分音符が使われるためか、このビートも16ビートと称される場合があり、時と場合によって様々なようです。
・楽園/ THE YELLOW MONKEY
・Cold sweat/James Brown
・Can’t stop/Red hot chili peppers
特に上記のTHE YELLOW MONKEYはシェイクビートを多用しており、多くの曲で確認することができます。ぜひドラムに注目して聴いてみて下さい。
【4】四つ打ち

4分の4拍子の曲で、4分音符のキックが1小節に4回鳴っているパターン。4だらけですね。
4回鳴るから四つ打ち、と覚えれば大丈夫です。
「ドッドッドッドッ」といったシンプルなリズムです。
「ディスコビート」とも呼ばれます。
シンプルゆえノリやすく、主にダンス・クラブミュージックなどの踊れる楽曲で使用されますが、こちらも昨今ではジャンル関係なくあらゆる局面で使われています。
・September/Earth,wind&fire
・Dancing queen/ABBA
・ないものねだり/KANA-BOON
上記KANA-BOONの曲のように、ロックバンドでも四つ打ちビートを多用する例が多く存在します。その場合テンポが高速なものが多く、疾走感を出しつつダンサブルなノリを出すことに一役買っています。
【5】2(ツー)ビート

2分音符もしくは2拍子を基調としたビート。
「ズッチャッズッチャッ ズッチャッズッチャッ」と軽快なリズムです。
カントリーやブルースなどでよく使われますが、参考音源のようにパンクやヘビーメタルなどの速いテンポの曲でも多用されます。
疾走感を演出するにはもってこいのパターンです。
・Stay gold/Hi-standard
・Battery/Metallica
・ジェニー/THEE MICHELLE GUN ELEPHANT
【6】4(フォー)ビート

4分の4拍子の曲で、4分音符を基調としたパターン。
三連符の真ん中を抜いたシンバルのビートが主に使われ、文字で表すと「チーチッチ チーチッチ」という感じです。
2拍目、4拍目のシンバルにアクセントを入れるのがコツ。
主にジャズで多用され、無作為にジャズの曲を選べばほぼ確実といっていいほど聴こえてきます。
2拍目と4拍目にハイハットのフットクローズ(ハイハットペダルを踏んで鳴らす奏法)を入れれば、より「らしく」なります
・Moanin’/Art Blakey&The jazz messengers
・Autumn leaves/Bill Evans
・Hello Dolly/Louis Armstrong
【7】シャッフルビート

三連符の真ん中を抜いた、シャッフルと呼ばれるリズムを基調としたパターン。
【6】の4ビートと同じように感じますが、こちらは「チッキチッキ チッキチッキ」と三連符の頭と後ろが連続している構成になっています。
ブルース・カントリーで主に使用され、ポップスにおいてもそのビートを聴くことができます。
・Eight days a week/The beatles
・カリソメ乙女(DEATH JAZZ Ver.)/椎名林檎、SOIL&’’PIMP’’SESSIONS
・Rossana/TOTO
上記Rossanaのドラムパターンはポーカロシャッフルとも呼ばれ、TOTOのドラマー、故ジェフ・ポーカロの代名詞になっています。
【8】トラップビート

最後にご紹介するのは、今までとは少し毛色の違うこちらのパターン。
主にヒップホップ系の音楽で使われるビートで、誕生したのも2000年代からと比較的最近です。
文字で表すのはちょっと難しいので割愛しますが、参考音源を聴いていただければ分かるとおり、ハイハットの細かい刻みが最大の特徴となっています。
打ち込みで使う音源も、生ドラム系よりはエレドラ系の方が雰囲気が出ると思います。
2拍目、4拍目のバックビートもスネアドラムよりはハンドクラップなどを使えばなお良しですね。
・What you know bout love/Pop smoke
・Beverly Hills/JP THE WAVY
・34+35/Ariana Grande
【9】最後に

以上、よく使われるドラムパターンを簡単ですが紹介させていただきました。
世に存在するパターンは無論これだけではなく、今回挙げた以外にもまだまだあります。機会があればぜひ続編でご紹介したいと思っています。
ドラムの影響力はとても大きく、そのパターンによって楽曲の方向性が大きく決まってしまうほどです。
「使えるパターンが増える=作れる楽曲の幅が増える」といっても過言ではありません。
この記事で紹介したパターンで、みなさんの作曲レパートリーが少しでも増えてくれれば幸いです。
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